スタートアップで成功する方法 (Startup School 2018 #03, Sam Altman)

目次

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本日はスタートアップで成功する方法についてお話します。もちろん、この場の20分間で語り尽くせる話題ではないのですが、最善を尽くさせていただきます。

製品が良すぎて、人が友達に話してしまうレベルを目指せ

最も重用なことであり、私達がスタートアップに対しまず最初に教えようとしていることは、成功した、といえるレベルについてです。つまり、あなたが作った製品がとても良いために、人々がそれについて自発的に友人に語ってしまうようなレベル。これに近づかなければならないということです。

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スタートアップの人たちはいつも、成功の秘訣について尋ねてきます。彼らはいつも、これ以外に何か方法があるのではないかと信じたがっています。なぜなら、これを実行することはとても難しいからです。けれども、これしかありません。

あなたがとても良い製品を作ることができれば、人々はそれについて自発的に友人に語るようになります。それができれば、あなたは本当に成功したスタートアップになるために必要な仕事のうち、8割を達成したことになるのです。

GoogleやFacebookといった最も成功した企業のことを考えてみて下さい。あなたがそれらの企業について知ったのは、おそらくあなたの友人が、これは試してみるしかないよ、これは凄いよ、などと語ったためでしょう。

なので、人々が好きでたまらない、友人に語ってしまうような何か。これこそが障害となります。

簡単に理解ができる製品にする

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このような製品に関する重用な指標の1つに、その製品について簡単に説明ができるかどうか、簡単に理解できるかどうか、というのがあります。

もしあなたが何をやっているかを短い言葉で説明できなかったり、一部の人々に少なくとも「へぇ、それは結構面白いね」と言わせることができないのであれば、大体の場合、あなたは間違いを犯していることになります。そういった事は大体の場合、考えが不確かであったり、需要が十分に大きくないという証拠なのです。

指数関数的に成長するマーケットを探そう

スタートアップが探し求めなければならない物には他にもあります。それは指数関数的な成長を見せ始めた、もしくはもうすぐ指数関数的な成長をするであろう市場です。このことは実は、投資家がスタートアップを評価する際に犯してしまう最大のミスの1つに関係しているのではないかと私は考えています。

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投資家たちはいつもこんな風に言います。あなたの所の成長率はどれぐらい?私達が気にしているいるのは成長率なんだ、と。投資家たちは成長する速度が早ければ、現在の収益がとても小さいことは大目に見るでしょう。どういうわけか、人々は市場に対してはこういった見方をしようとしません。

しかし最も有力なスタートアップを思い浮かべてみれば、彼らが小さな市場から始まり、ものすごい速さで成長している企業であることに気づくでしょう。11年前、iPhone用のアプリ市場の規模は0ドルでしたが、今では巨大市場です。そしてもしあなたが現在のTAMについてのみ考えているとするなら、あなたは大きな間違いを犯すことになると私は考えています。

あなたが本当にしなければならないことは、毎年成長を続けている、高みへと上っている市場を見つけることです。

本物のトレンドと偽のトレンドの見分け方

このような市場を見分けるためにとても重用なのが、本物のトレンドと偽のトレンドを見分ける方法を学ぶことです。本物のトレンドとは、将来実際に起きる何かのことです。そして偽のトレンドとは将来実際に起こらないこと、もしくは少なくとも今はまだ、そうならない物のことです。新しいプラットフォームで大きな賭けをする前に、トレンドが本物かどうか確かめたいと思うでしょう。

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そのための簡単な秘訣があるのです。 これから皆さんにそれをお伝えします。本物のトレンドは新しい技術プラットフォームと共に現れるものです。またアーリーアダプターはそれを使うことにのめり込み、自分の友人たちに対し、どれほどそれが好きかを伝えます。

本物のトレンドならユーザーが毎日使う

偽のトレンドの場合、人々は製品を買うもののそれを使わないか、もしくは少なくとも十分に使うことがありません。私は既にiPhoneについて触れましたが、本物のトレンドの例として、ここでまた取り上げることにします。

iPhoneが初めて登場した時、多くの人々はそれに対して否定的でした。なぜならその年、iPhoneは100万台か200万台ぐらいしか売れなかったからです。なので彼らは、これはどうでもいいものだと語っていたのです。しかしiPhoneを入手した人々は、毎日何時間もそれを使っていました。iPhoneが彼らの生活の中心となったのです。彼らはiPhoneが大好きになりました。彼らは自分の友人たちに、これは絶対に入手しないといけないと語りました。それから人々が注目するようになり、何かが根本的に変わったのは明らかだと私は考えています。私達は大きなビジネスを生み出すことになる、新しい巨大なコンピューティング・プラットフォームを得たのです。当時はモバイルアプリに投資するには良い時期でした。

偽のトレンドは買っても稀にしか使わない

偽のトレンド、もしくは少なくとも2018年8月現在の時点では偽のトレンドであるものとして、私はVRを挙げます。私はVRはいつか巨大な産業になると考えていますが、今の所私が知っているVRを所有している人々の殆どは、それを使ったことがないか、もしくはごく稀にしか使いません。

多くの人々がそれについて語っており、ひょっとすると多くの人々がそれを買ってさえいるものの、アーリーアダプターのユーザーによる熱心な利用が見られない。大きな賭けをする前に、あなたはこういったことを確認する必要があるのではないかと私は考えています。

エバンジェリストが必要

スタートアップに必要となる物は他にもあります。それは、最低でもエバンジェリストを務めることができる創業者であり、一般的にはCEOです。

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スタートアップの誰かが採用や製品の販売を行ったり、報道に向けて話をしたり、資金を調達したりしなければならないのです。このために必要になるのは、全世界に向けて会社が何をしようとしているかを情熱的に伝えることができる人物であり、その会社にとっての伝道師のリーダーとなれる人物のことです。

このような人物抜きに大成功を収めるのは難しいことです。このような人物を選ぶことができないままでは、チームを作ることでさえとても難しいのです。

野心的なビジョンを持つことは助けになる

野心的なビジョンを持つことは、このための助けとなります。あなたは人々をうんざりさせるような大言壮語は絶対にしたくはないでしょう。しかし、自分の野心を時間と共により成長させたいとは思うでしょう。あなたがそれを組織的に行う限り、人々はそれに応えてくれます。

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野心的なビジョンは刺激的で、それに取り組むのは楽しいものです。実際、私が考えるに2018年の時点では、少なくともシリコンバレーにおいては、難しいスタートアップを立ち上げる方が、簡単なスタートアップを立ち上げるよりも楽にできます。これは矛盾して聞こえるかもしれませんが、しかし野心的なプロジェクトは面白いものです。

今日の環境においては、資金調達は比較的楽に行うことができるかもしれませんが、それ以外のあらゆる事は、実行するのがとても難しいのです。たくさんのスタートアップが存在しています。スタートアップを始めるのはとても簡単で、そのどれもがとても有望に思われます。ですが1つの組織に才能を十分に集めるのはとても難しいことです。

あなたがある問題に取り組んでおり、そこそこの成功を見せているとすれば、最初の何人かに加わってもらうのは簡単です。あなたは彼らに、たくさんにエクイティを提供することができます。けれどもその後から、とても難しくなるのです。どういった理由で今後、20名の従業員が加わるのか?これはなぜ、世の中にとって重用なのか?ある人が、その人ができる他のいかなる事でもなく、あなたのスタートアップで働かなければならない理由は何なのか?

人を集める素晴らしい方法として、あなたが取り組みに成功している問題があればそれを取り上げるというのがあります。なので、会社を始める際には次のようなことについてよく考えておくのがとても大切だと私は考えています。すなわち、多くの人々が手伝いたい、関わりたいと思うようなビジョンのために、この会社をどのように発展させていくか、といったことです。

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なぜなら、現在の環境において才能やマインドシェアを得るのはとても難しいことだと私は考えているからです。 そして人々はスタートアップに興味を抱いており、それが問題となります。

良い創業者は自信に満ちて、将来の展望を持っている

私達が最良の創業者について気づいたことは他にもあります。これは繰り返し繰り返し繰り返し気付かされたことなのですが、彼らは将来について自信に満ちた、明快な展望を持っているのです。

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彼らが間違っている場合もあります。なので私達は、自信を持ちかつ柔軟であることは良いことだと言うことにします。

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自信にあふれ、明快なアイデアを持つということは、比較的自信を持って「これが私の考える、将来起きるであろうことです」とか、「これが将来起きることです」などと言えるということです。自分の信念に対し勇気の持てる明快なリーダーは、「私達はこれをやります」と発言するものです。そのためにこのことは、多くの疑いの目に直面しならがらも成功するということに、本当に相関しているように思われるのです。

もし成功すれば巨大になるものを探そう

そしてこのことは野心的なビジョンを持つという話へと戻ります。しかし、スタートアップエコシステム全体は、成功する確率が低いものの、うまくいけば大きな成功となる企業をサポートするのに最適化されています。そして私が考えるに、もしうまく行けば大きな成功となる物は、最良の人々を引き付けるものです。

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チームについて

私はチームについては余り多くを語らないことにします。

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私は多くの当たり前のことについて語ることができますが、それらは多くの人間によって多くの回数、既に語られてきたことです。すなわち、あなたには賢く、一生懸命働きたがり、コミュニケーションに長けた人間を必要とします、といったようなことです。

これらは全て、実に正しいことです。しかし私は、自分たちが気が付いた、幾つかの当たり前でない、人々がそれについて余り語ったことがないようなことについて話したいと思います。

それは、あなたが集めなければならないチームについてです。あなたが作るチームとは、あなたが作る会社そのものだと言った人物がいましたが、私はそれは実に正しいと思います。

私が会ったことのある創業者の中には少ないですが、(良い創業者は)求人について十分な時間を費やしていると考えています。例えば、マーク・ザッカーバーグはその中の1人であり、有名人です。

素晴らしいチームを作ることは、適切な市場を選び、素晴らしい製品を作ること以外では、あなたがすることの中で最も重用なことになると私は考えています。あらゆる創業者、そしてあらゆる成功した創業者は変遷を経ます。製品を作ることから会社を作ることへと転換するのです。そして会社を作るということは、実のところチームを作るということなのです。

楽天家が必要

そして、あなたには楽天家が必要になります。

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世界中があなたに対し、あなたがスタートアップとして将来失敗するであろう理由について語ってくるでしょう。もしあなたが内なる信念の炎を持っておらず、また「あのな、俺たちはこれをやる。嫌ってくる奴らが何を言おうが構わない。俺たちは解決策を考え出す。こんな問題があるが、それは必ず解決できる」と言ってくれる人間がおらず、そしてチームに楽天家の精神がなければ、世界があなたの顔面にパンチを入れてくるような状況で成功するのはとても難しいでしょう。

アイデアを生み出す人

あなたには少なくとも、アイデアを生み出してくれる人が何人が必要になります。

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私がこれまで一緒に働くことのできた、大変成功した会社のいずれにも、多くのアイデアを生み出すことにとても秀でた人間が何人かいました。こうした人間については、あなたは余り大勢は必要としないでしょう。なぜなら会社が遂行できるアイデアの数を超えてしまうからです。会社の中にただ新しいアイデアを提案し続ける何人かの人間が居ることは、彼らのアイデアの殆どが失敗に終わるとしても、結局はチームにそうした人間が居ることが大変大事だということになります。

絶対に解決する、という精神

私が初期のスタートアップのチームメンバーから一番聞きたいのは、「いずれ解決策を考え出す」という精神です。多くのことがうまく行かないものです。スタートアップが勝つような状況は、大変ダイナミックな物です。

この考え方については次のようなことが言えます。例え自分が資格を満たしていないとしても、例えこの問題を以前に解決したことがなかったとしても、例え、多くの問題がそうであるように、この問題が会社を終わらせてしまうように感じてしまうにしても、チームの中に「あのな、俺たちには必要な人間が揃っている。俺たちはいずれ解決策を考え出す。俺たちはそれを成し遂げる方に賭ける」という精神があることは、とても重用なことだ、ということです。

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「私がやります」の精神

私が初期のチームメンバーから聞くのが大好きなことは他にもあります。

それは「私がやります」です。知っての通り、大きな会社では多くの人間が「それは私の部署の管轄ではありません。他の誰かがやるでしょう」と言ったり、あるいは「ああ、これは本当にマズい。これは会社に損害を与えてしまうだろう」と言っているのを聞きます。そしてあなたが必要としているのは、一歩前に踏み出して「私が取り組みましょう。私がやります。これについては心配なさらないで下さい」と言ってくれる人間です。

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行動する人

あなたに必要となる人間は、行動を好む人間です。

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スタートアップは特に初期の段階においては、往々にしてとても素早く行動することで勝利を掴み取るものです。あなたは自分が望むほどのデータを得ることはできません。あなたは自分が望むほど検討のための時間を取ることはできません。

あなたにとって必要になるのは、希望しているよりもはるかに少ないデータと確実性に基づいて、行動することを厭わないような人間です。もし彼らの行動が実を結ばなかったら、彼らはそのことをすぐに受け入れ、他の事を試すでしょう。

経験不足の美しさ

経験不足の恩恵についてもお話します。私達は多くのスタートアップが、それを行うのはとても難しい、あるいは不可能だと誰にも言われなかったがために、素晴らしいことを成し遂げるのを見てきました。

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この事について、Steve Wozniakが素晴らしい発言を行っています。彼は、自分の成し遂げてきた事の中でも最良の物が全て、全くの経験不足であること、そして全くお金が無かったことから、どのように生まれてきたかについて語っているのです。そして分かると思いますが、それは明らかに、常に正しいわけではありません。しかしスタートアップでは、特に初期の、自分たちが本来ある種の事はできないとまだ学んでいない時期においては、魔法のような事が起きるものです。

繰り返しますがスタートアップにおいても、誰もが経験不足であればうまくは行かないでしょう。しかし経験不足であってもとても高いポテンシャルを持っている人間がいるならば、通常よりも大きな賭けに出てみていいのではないかと私は考えます。

これでチームに関するトピックは終わりです。

実行ではモメンタムを失わない

創業者としてのあなたの仕事の中でも最も重用な物の1つが、決してモメンタムを失わないようにするということです。

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これは少々気が滅入る話です。なぜならこれが意味するのは、あなたは最初の数年間、手綱を緩めることができないということだからです。あなたには真に休みと言える時間はなくなります。

私達は次のことについては正直であろうと努めています。すなわち、スタートアップとはライフ・ワーク・バランスの観点で言えば全くもって最善の選択肢ではないということです。しかし、特に初期の段階においては、スタートアップは自らのモメンタムによって生き残るものです。もしあなたに勢いがあれば、人々は自分ができると考えている以上の結果を出し続けてくれます。もしあなたが勢いを失えば、それを取り戻すのは大変難しいものです。

ですので、常にスタートアップがリズムを維持できているよう気をつけて下さい。これはつまり、スタートアップが比較的短く、かつ予測可能な間隔で成功を収め続けるようにする、ということで、とても大切なことです。そして、勢いが失われないかどうかは創業者の手腕次第なのです。

長期的な競争優位性も必要

私達が考えるスタートアップに必要な物として、他には長期的な競争優位性があります。

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これはとても当たり前のように聞こえるでしょうし、私も話題に出すことをためらったほどです。このことについては議論しつくされてきました。しかし、YCに応募するスタートアップの数は増え続けています。そして私達が彼らに「長期の独占効果は何ですか?長期の競争優位性は何ですか?この事業におけるネットワーク効果はどこで発揮されていますか?」と聞くと、彼らはまるで、このような質問をされたのが初めてだと言わんばかりの顔でこちらを見るのです。

私が知っている本当に素晴らしい事業のどれもが、こうした質問に対する答えを持っていました。 実のところ、彼らはそうした質問に対するより良い答えを持っているほど、そうでないふりをしたがるものです。けれどもあなたはこのような事について、計画を立てておくことが必要になるでしょう。

賢明なビジネスモデルも必要

他にも、あなたは最低でも、賢明なビジネスモデルについては計画を立てておく必要があります。

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最初から全ての事柄について見当を付けておく必要はありません。しかし私達が創業者に対し、「それで、どのようにして資金を得るつもりなのですか?」と聞いた時に、彼らはまるでそのような質問を初めてされたかのような顔で私達を見るのです。そのようなことは最近、あなたが考える以上に頻繁に起きています。それもまた、悪い兆しだと言えます。

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この話題もまた、とても一般的な話であるため、ここで話すかどうかをためらいました。けれども私達がスタートアップに対し、どのように成長するつもりなのか、どのようにユーザーを確保するつもりなのか、などと聞いた際に、彼らはまるでそのような質問を聞いたのは初めてだ、とでも言いたげな顔をするのです。悪い兆しです。

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最良の創業者は「倹約、集中、強迫性、愛」

ですので、最初に試してみるべき、堅実なアイデアをご紹介します。

VCパートナーの1人、Paul Buchhietは、最良の創業者の特徴について調べることに多大な時間を費やし、彼らがどのような人物であるかについてその本質を明らかにしようとしました。そうして彼が見出したのが、倹約、集中、強迫性、そして愛です。

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実のところ、私はこれは本当に良いと思いますし、付け足すことも余りありません。しかしこのような事柄に対し、あなたは創業者として自分がどのような事を行っているかについて、発言できるようになるべきだと私は考えています。

なぜスタートアップは勝てるのか?

最後に、スタートアップがなぜ、大企業を打ち負かすことができるのかについてお話しします。理由はたくさんありますので、ここでは幾つかの一般的な物についてお話します。

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あなたはスタートアップというアイデアを評価してみたことがあるかもしれません。そういった場合に、これらのトレンドに当てはまるかどうかは一考に値します。私はそれだけでもこれらのトレンドには価値があると考えています。なぜなら、殆どの場合、スタートアップが大企業を打ち負かすのはとても難しいことだからです。ここではスタートアップが大企業を打ち負かすということが繰り返し起きた分野をご紹介します。

すべての人に Yes を貰う大企業と、一人から Yes を貰えばいいスタートアップ

私が考える大企業とスタートアップの違いの1つに、次のような物があります。

例えばあなたが大企業のプロダクトマネージャーだったとして、あなたが悪いアイデアのように聞こえるが、実際には良いアイデアを実行したいと思ったとします。するとあなたは上司や、時にはCEOに至るまで、あらゆる人間からイエスをもらわなければならなくなります。なので、誰かがノーと言っただけで、あなたの目論見は潰えることになります。

もしあなたがスタートアップならば、あなたはYCデモデーに行くことができます。何千人もの投資家から、いくらでもイエスをもらうことができますので、とりあえず挑戦してみることができます。

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このように、大企業とスタートアップでは、考え方が非常に異なるのです。そして悪いように聞こえるけれど、実際には良いアイデアである、という状況が存在しているために、このような1つのイエスと1つのノーが比べられるような状況においては、スタートアップが勝つのです。実のところ、スタートアップはこのような種類のアイデアについては大抵の場合、大企業を打ち負かしています。

悪いように見える、良いアイデアを探そう

なのであなたが探すべきは、悪いように聞こえるけれど、実際には良いアイデアであり、あなたがそれについて1つのイエスをもらえる確率が、大企業にいる誰かが全員からイエスをもらう確率よりも大幅に高い物です。

変化が速い市場を選ぶ

スタートアップが大企業を多くの場合打ち負かしてきた分野は他にもあります。それは変化がとても早い市場です。

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スタートアップの大きな強みは機敏さと素早さです。市場の変化が早いほど、あなたが決断しなければならないことは増えます。そして、あなたの製品や戦略に対して行わねばならない微調整の数も増えるのです。あなたは他者と競争するために、これらの数多くの判断を最適化する必要があります。なぜなら大企業が行う判断は通常、あなたが行う判断より悪く、かつ確実に遅い物だからです。

なので、市場の発展の速度が、あなたが大企業に対するアドバンテージを作り上げる機会をより増やしてくれます。

プラットフォームの転換点を狙う

最後に紹介したいのは、スタートアップは大抵の場合、プラットフォームの大規模な転換が見られる際に勝つということです。

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多くの人々が、スタートアップがこのような一団に入ることに気が付いてきました。このような一団が現れるのは通常、プラットフォームの大規模な転換が起きた後です。これについてもiPhoneを例として挙げます。モバイルアプリがブームになった後、今ではとても高い価値を持つようになった、多くの新会社が創設されました。

そうなった理由の1つとして、殆どの大企業は、言ってみれば最低でも年単位のリズムで動いていたことが挙げられます。大企業は大規模なプラットフォームの転換が起きる際、十分な規模で戦略的な方針転換を行うことが苦手です。戦艦は急には曲がれないのです。

一方でスタートアップは「おお、今朝起きたら世界は6ヶ月前とは根本的に変わっているじゃないか。俺たちは全力でこの新しい方向へと進むぞ」と言うことができます。 なので、これもスタートアップが大体の場合勝つ分野なのです。

他にも多くのそういった分野がありますが、この3つについて考えておけば、方向としては良いのではないかと思います。

さて、これで本日の私の話は終わりです。Jeff、本日はお招きいただきありがとう。それと教室の皆さんも。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文:  How to Succeed with a Startup (2018)

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